日本アカデミー賞優秀助演男優賞受賞経験を持つ名俳優、永山瑛太さん。高い演技力を誇る故か、癖の強い「ワケあり男」を演じることも多くありますよ。
今回は瑛太さんが演じた「ワケあり男」を紹介します。
水島タケル 「ラスト・フレンズ」
まず初めに紹介する瑛太 ドラマは2008年のフジテレビ系ドラマ「ラスト・フレンズ」です。様々な事情で悩み、傷ついた三人の若者がシェアハウスで共同生活を送るようになる、という内容の本作。その三人のうちの一人、水島タケルの役を演じたのが瑛太さんでした。瑛太さんは同作、及び同年の大河ドラマ「篤姫」での活躍で、2008年のTVnaviドラマ・オブ・ザ・イヤー最優秀助演男優賞や2009年度エランドール賞新人賞を受賞。ラスト・フレンズでは橋田賞の新人賞も受賞しましたよ。
性的虐待を受けた男性を熱演
水島タケルは、10歳離れた血の繋がらない姉から性的虐待を受けたことがトラウマとなり、女性との接触に苦痛を感じるようになった青年です。一人暮らしを行っていたものの、執拗に連絡を取ろうとしたり、一方的にプレゼントを送りつけてくるなど束縛してこようとする姉から逃れるためにシェアハウスに引っ越します。その後も姉を見かけた際にはフラッシュバックを起こすなど、根強いトラウマに苦しみましたが、一方で誰に対しても心優しく温和、人当たりが良い性格で自分のことより他人を優先する好青年でもありましたよ。
吉野陽一 「あなたがしてくれなくても」
続いて紹介するのは、2023年のフジテレビ系ドラマ「あなたがしてくれなくても」です。夫婦間の「レス」を題材にしたハルノ晴さんの漫画を原作とした作品で、放送時間帯は木曜10時から10時54分と、かなり踏み込んだ題材と企画だったことが話題になりました。あなたがしてくれなくても 視聴率は全話平均で5.5%と特別高くはなかったものの、最終話の視聴率が全話の中で最も高く、視聴者からの反響も大きい作品でした。最終回の一週間後には特別編も放送されましたよ。
「クズっぷりが最高！」と話題に
瑛太さんが演じた吉野陽一は、レスに悩む主人公、奈緒さん演じる吉野みちの夫。自分勝手な所が目立ち妻とはレスとなっているくせに、自身が雇われ店長をしている喫茶店のバイトの女性とは、なんと店内で身体を交わし、不倫をしてもなお妻を思う気持ちはあるので不倫相手を「なかったことに……」と突き放すなど、視聴者からも「クズ」「卑怯」という評価が目立つ役柄でした。家族に対する愛情自体はあるというのが厄介で、愛情や優しさを表現する場面が描かれると、視聴者もうっかり心を許してしまいそうになるなど、「駄目だけど憎めない男」として、ある意味愛されましたよ。
井浦翔 「時をかけるな、恋人たち」
最後に紹介するのは、2023年10月クール放送のフジテレビ系ドラマ「時をかけるな、恋人たち」です。瑛太さんが演じる井浦翔は、なんと未来人。未来からやってきたタイムパトロール隊員で、吉岡里帆さん演じる主人公の現代人、常盤廻と共に、違法なタイムトラベラーを取り締まるという役です。
「今までで一番難しかった役」と吐露！？
これまで数多の作品に出演、クセの強い役も沢山あったはずの瑛太さん。ですが、300年後の未来人という役柄は初めてだったのか、「今まで俳優やってきた中で一番難しかった役」と話されているのです。なんでも、現場で「ここにいていいのか」という違和感を抱くことがあったそう。その違和感の訳は「未来人、この現実にいてはいけない人を演じているから」だと途中で気づいたんですって。俳優歴約25年の名俳優がここに来て見せる新境地、皆さんも是非とも見てみてくださいね！
永山瑛太、未来人役は「一番難しかった」 俳優人生で“最難役”、台本も「超難解」 (msn.com)
最後に
今回は瑛太さんがこれまで演じた「ワケあり男」について紹介しました。
未来人とはいえ、性格などがそう突飛でなければ他の役と比べて特別難しいとは思わないのでは……なんて思うのですが、瑛太さんの中では違うようです。「未来からやってきた」という設定に、自身の演技で説得力を持たせようとするからなのかもしれませんね。
